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大学の語源(その44)、最近よく耳にする「忖度(そんたく)」の語源は「孟子」!
 
 最近、国会における籠池氏の証人喚問から「忖度(そんたく)」という言葉が
 マスコミをにぎわせている。

 それに関し、日本外国特派員協会での記者会見に臨んだ籠池氏を横にして、
 外国人女性通訳がこう説明した。

 「欧米語には対応する適切な訳語がない日本語です。強いて訳すとすると、
 read between the lines(リード・ビトウィーン・ザ・ラインズ=行間を読む)
 かしら?!」

 この中には、2つの間違いがある。

 そのひとつは、「日本語ではあるもののの語源は中国の古い言葉であること」!

 『漢語林』(大修館書店)という漢和辞典によると、

 「忖度(そんたく) 他人の心をおしはかる。推測」

 と出ていて、語源の説明はこうある。

 「〔孟子、梁恵王上〕詩に云う、他人に心あり、われはこれを忖度す、と」

 忖度の「忖(ソン)」は、「立身偏(りっしんべん)に「寸」だから、
 他人の脈をはかり、心臓の動悸や不整脈のあらわれを診る」ことを意味する。

 「忖度の「度(たく)」もまた、「メモリ、推し量る」という意味である。

 そこから、「忖度(そんたく)」は、「感情の起伏、強い思い、要求」など、
 「他人の心の強さや働き」を推測する意味になったようである。

 もうひとつの間違いは、「read between the lines(リード・ビトウィーン・
 ザ・ラインズ=行間を読む)」という訳語が近いとしたこと。

 しかし、これは、『ニューコレッジ英和辞典』(研究社)には、

「(本には直接的な説明や表現はないが)行と行の間の言外の意味を読み取る」

 と出ている。つまり、「心を読むのではなく、本の行間を読む」のである。

 つまり、「文字に書かれた資料は存在する」ことになる。

 ところが、read(リード)には、同辞書によると、

「(顔・表情などから)人の心や考えを読み取る」のいう意味がある。

 つまり、「忖度」を英語に訳すなら、

 「read the mind on one's face(リード・ザ・マインド・
 オン・ワンズ・フェイス=顔に浮かんだ表情から心の働きを読み取る」

 でよかったということになる。

 または、単に「guess(ゲス)=推測する」でもいいのではないだろうか。

 あまり難しく考えると、事件を迷宮に追い込むことがある。

 この問題の本丸がどこにあるかをよく見定めて、
 枝葉末節にとらわれないことだ!

 





 

 

  
author:ぷるの飼い主, category:U-Uiversityの語源, 11:11
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