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ゴルフの語源、リオ・オリンピックのゴルフ、5チャン解説者のいう「ウエスト・エリア」って、何?
 
 1904年、米国セント・ルイスで開かれた第3回オリンピック以来、

 112年ぶりに行なわれたリオ・オリンピックのゴルフ競技・・・

 日本からは有力選手の辞退があり、片山晋呉プロと池田勇太プロの

 ベテラン2選手が出場した。

 両選手とも初日74の3オーバーとつまづき、結果的には、池田プロが

 3アンダーの21位、片山プロは8オーバーの54位だった。

 今日から女子の競技が始まったが、コースがシーサイドでバンカーと荒地

 が多く、日本人選手はどうも調子に乗れないようだ・・・

 ベテランの大山志保プロは、出だしの4ホールで2ボギーも叩いている。

 若手の野村敏京プロは、伸び盛りだし、頑張ってもらいたいところだ!

 それにしても、このコースの荒地を「ウエスト・エリア」と呼んでいる

 5チャンの解説者は本当にゴルフのルールを理解しているのだろうか?

 正しくは、「Waste Area]で、発音は「ウエイスト・エリア」。

 たいして違わないのだから、構わないと思う日本人も多いだろうが、

 「ウエスト・エリア」というのと、「West Area]となってしまい、

 「西地区」の意味になるのだ・・・

 「waste(ウエイスト)」は、ラテン語の「空の」を意味する言葉に

 由来し、「荒れ果てた」・・・

 ゴルフでは、「Bunker(バンカー)」のような「Hazard

 (ハザード)」ではなく、単なる「Rough(ラフ)」・・・

 コースを設計した人が、もともとの土地に芝生をうえないで、そのまま

 残してある土地なのだ。だから、「Through the Green

 (スルー・ザ・グリーン)」の「ラフのひどい状態」と考えてよい!

 クラブでそこに生えている長い草や枯れ木に触れることもできるし、

 クラブのソールを地面につけて構えることもできる・・・

 解説者は、何か「Hazard(ハザード)」の一種として扱うような
 
 解説をしていたように聞こえたが、それは僕の空耳(そらみみ)

 だったのだろうか?!

 今の日本のゴルフは、最悪だ・・・

 誰がこんなゴルフにしたのだろう・・・

 早く何とかしないといけない!

 解説者も、基礎からゴルフルールを学び直してほしい・・・

 

  
 

 
author:ぷるの飼い主, category:G_Golf(ゴルフの語源事典), 21:12
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ゴルフの語源!『昭和天皇実録』で初めて明かになった「昭和天皇のゴルフ開始の場所と年月日」・・・
 先日、「週刊文春」から、特集「昭和天皇「5つの逸話」」のインタビューを受けました・・・

 『昭和天皇実録』が公開されたので、小生が書いた『昭和天皇のゴルフ』に関連し、色々と聞きたいということでした。
 
 小生が多くの文献を調べて導き出した結論は、『昭和天皇のゴルフ』P17〜22に記載しておりましたので、記者はそれを読んで、『昭和天皇実録』と突き合わせたいと考えたのでしょう。それは・・・

 ・新宿御苑で「観桜会」(今の「春の園遊会」)が開かれたのは大正6年(1917)4月17日。

 ・翌日、「裕仁皇太子」(昭和天皇)と「学習院生徒」も新宿御苑に招かれる。

 ・そこで、西園寺八郎(西園寺公望の婿養子で宮内省御用掛)と森村開作(森村組・森村市左衛門の息子)が「裕仁皇太子」にゴルフをおすすめしよう」と話し合う。

 ・西園寺八郎がアメリカから届いたクラブセットを皇太子に献上したのは「7月中旬」。

 ・皇太子は「高輪御殿」で「初振り」を経験する。その後、「ボールの転がし」など・・・

 ・西園寺八郎は「新宿御苑」の広潤な広芝に目をつけ、ゴルフ練習場を作った。

 ・夏休み期間中の8月18日、箱根仙石原にできたゴルフコースを「初ラウンド」。

 ・学友だけでなく、秩父宮・高松宮も一緒にプレーした。

 ・宮内省は、その後「沼津御用邸」に近い「田子の浦・砂山運動場」に「サンドグリーン」(砂のゴルフ場、グリーンだけは硬くかためてあり、ピンフラッグが立てられている)を造成し、冬に滞在する皇太子と「ご学友」のゴルフ場とする。

 以上に対し、『昭和天皇実録』に記載されていたことは、以下の通り!

 「皇太子は、大正6年5月27日に高輪御殿から赤坂御用地内の「皇子御殿」にお出かけになり、その広芝で(森村開作より献上されたクラブで)、秩父宮や高松宮とゴルフをされる。ゴルフはこれが初めてである」(一部補足を加え、書き換えてあります)

 ・ちなみに、この「皇子御殿」は「皇孫御殿」と呼ばれたところで、3人の皇子たちの住まいであったが、皇太子だけが「ご学問所」併設の「高輪御殿」に移り、久々のお戻りであった。その前は大正天皇が皇太子であった頃新婚生活を送った青山御殿であり、裕仁皇太子はここでお生まれになった。「皇孫御殿」と呼ばれたのは、明治天皇の御所も一時期ここにあったからであろう。

 以上のことから、「昭和天皇ゴルフ開始時期と場所」が微妙に違っていたことが判明しました。

 しかし、面白い推論に達しました。どうも、西園寺八郎は「ご学問所」の総裁である東郷平八郎や幹事の小笠原長生の許可を得ないで、裕仁皇太子にゴルフをすすめたのではないでしょうか。だから、「皇子御殿」という場所を選んだ?! あまり人目に触れない場所であり、広芝も広かった!

 

 

 
author:ぷるの飼い主, category:G_Golf(ゴルフの語源事典), 10:44
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『昭和天皇のゴルフ』発売1ヶ月! そこで、ゴルフに特有のルール「ハンディキャップ」の語源・・・
『昭和天皇のゴルフ』(主婦の友社)という本を発売して、約1ヶ月ほどたった。

 東京の大きな書店では、歴史コーナーで「平積み」されたり、「表紙前向き展示」されているところが多い。

 また、友人が藤岡市立図書館に「備え付け」を依頼したところ、直ぐに承認され、さらに静岡県では「静岡市、富士市および吉田町の公立図書館」がすでに購入済みであることを教えてもらったらしい。

 少しずつではあるが売れて行き、図書館に置かれ始めた。これは「売れない作家」にとり、とっても嬉しいことであり、この場を借りて、みなさまに御礼申し上げたい!

 しかし、「ゴルフコーナー」には、棚に1冊差し込まれてある店は珍しく、ほとんど並んでいない・・・

 そこで、今回は、『昭和天皇のゴルフ』でちょこっと触れたが、詳しく説明しなかった「ゴルフ用語」について、その「語源」や「由来」などを、「Golf(ゴルフの事典)」に書き足してみようと思う。

 『昭和天皇のゴルフ』では、「あとがきにかえて」で以下のように書いた箇所がある。

「スポーツは全て実力勝負で競い合う。ゴルフもプロのトーナメントはそうだ。しかし、アマチュアには世界中どこのコースでも通用するハンディキャップというルールがある。この「実力の隔たりを埋めて誰もが競い合えるルール」こそ、ゴルフにしかないものだ」

 この中の「ハンディキャップ」については、この本の前に出版した『知的シングルになるためのゴルフ語源辞典』(日経プレミアシリーズ)には以下のように解説しておいたので、これを引用すると、

「(1)語源は、hand in cap(ハンドインキャップ)。「帽子にお金を入れるくじ引き遊び」。
(2)最初にスポーツ用語になったのは、18世紀の中ごろの「競馬の重量付加レース」から。

 ほかのスポーツが実力勝負一本なのに対し、ゴルフは、実力のスクラッチ競技と上級者と下手な人が対等に戦えるハンディキャップ競技の両面を有する唯一のスポーツになっている。

『アメリカ英語の語源辞典』などを総合すると、この言葉はhand in cap(ハンドインキャップ)、「罰金ゲームや富くじ遊びで大当たりを取った人が、最後に帽子の中にお金を入れて、くじ引きさせる遊び」に由来しているようだ。

 それが「競馬の重量付加レース」という意味になったのは1754年。それから約100年後に、「競技者に平等のチャンスを与える」という意味が出始めた(研究社『英語語源辞典』)。ゴルフもそのころから、この言葉を一般的に使い出したように思われる。しかし、ルールブックに記載されるようになるのは、第6条ー2の「ハンディキャップ」は1949年、第33条ー4の「ハンディキャップストローク一覧表」は1950年と、非常に遅い」

 想像するに、R&Aは、そういう「実力の基準」というものは、クラブ内の問題であり、関与する必要はないと考えていたのかもしれない。

 しかし、現在のハンディキャップ制度は、世界のどこのコースに行っても通用するglobal standard(グローバル・スタンダード=世界基準)なのである。

 ところで、読者のみなさん、今年のゴルフはどうでしたか? 「自分のハンディが適性であるかどうか」、ということも重要なのです、よ! 甘いハンディも上達を阻害しますし、厳し過ぎるハンディも素直な向上心を台無しにします。

 「ハンディは、身の丈!」ということなのかもしれません・・・
author:ぷるの飼い主, category:G_Golf(ゴルフの語源事典), 10:46
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Hacker(ハッカー)のオリンピック、ラスベガスで開催! そこで、hacker(ハッカー)の語源・・・
 今日、NHKの夜7時のニュースを見ていたら、

「ラスベガスで、Hacker(ハッカー)のオリンピックが開かれた」と報道していた・・・

 大会は、世界中のハッカーを集めて、「優秀なハッカー?」を表彰することを謳っているが、

 本当の目的は、ハッカーたちに自分たちの「恐るべき知能」を正しい世界で発揮すれば、「素晴らしい道」が開けて来ることを教え、彼らが狙っている「国家機関やビジネス社会」の味方に取り込んで行こうということらしい。

 しかし、彼らが本当に「国家機関やビジネス社会」の味方になればこれに越したことはないが、そこは疑問符つきで、NHKは「ハッカーは両刃(もろは)の剣(つるぎ)になることにもなり兼ねないから、主催者側も優秀なハッカーが果たしてどういう人物なのか、それをどうやって見抜くか、そういう眼を持つことも要求されている」と報道していた。

 その時思い出したのが、『知的シングルになるためのゴルフ語源辞典』(日経プレミアシリーズ)の「Duffer(ダッファー=ボールの手前にクラブを打ち込んで、地面をほじくる人)」の項で、Hacker(ハッカー)のことを書いたことだった。

 どう書いたかというと・・・

「Duffer(ダッファー)という言葉が生れたころ、それ以上に下手で、大きな穴を掘ってコースを滅茶苦茶にする人のことをhacker(ハッカー)と呼んでいた。

 これは動詞のhack(ハック=斧で木など叩き切る・森を開墾する)から「順成」で出た言葉であるが、この背景には、19世紀の半ば過ぎ、アイアンが盛んに使われるようになり、ヘッドの重さとリーディングエッヂの鋭さで「綺麗なturf(ターフ=芝生地)に大きな傷を残すようにダフる人」が急増したという事情がある。

 これがサッカー用語にも取り入れられ、「よく相手のスネを蹴る反則をする人」となった。

 1863年にイギリスでサッカーが誕生し、それまでのフットボールで許されていた「足を掛けて倒すトリッピング」と、「膝から下の足の前面を蹴るハッキング」などが禁止されたからである。

 さらにhacker(ハッカー)は、コンピューターが盛んになると「プログラミングに熱中する人」と変わり、現在では「不法に他人のパソコンに侵入しデータなどを改変する人」と意味変化した。

 このように、よく使われる言葉とは「時代を写す鏡」であり、社会の変化とともに意味変化する「万華鏡」であると表現できるだろう」

 近い将来、hacker(ハッカー)が、「国家機関やビジネス社会のコンピューターを悪人から防禦する人」という意味になったら、最高に嬉しいのだが・・・
author:ぷるの飼い主, category:G_Golf(ゴルフの語源事典), 21:49
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『知的シングルになるためのゴルフ語源辞典』(日経プレミアシリーズ)へのご質問に答えて・・・ゴルフルールは「公正の理念」と「合理的な立証」、それと「語源的にさかのぼった正しい翻訳」で成り立つ!
 先日、杉村哲也さんという方から、拙著『知的シングルになるための ゴルフ語源辞典』の「Provisional Ball(プロビジョナル・ボール=暫定球)」に関して、つぎのような疑問の提示を受けました。

 ゴルフルールの核心をつく非常にいいご質問だと思いましたので、杉村さん個人に直接お答えするのではなく、このブログにご質問の全文と僕の「ルール解釈」を記載し、ゴルフルールに関心のある方々に広く読んでいただこうと思いました。

(1)ご質問
「『知的シングルになるための ゴルフ語源辞典』非常に興味深く拝見しています。まだ読み終えておりませんが、早くも続編を期待しております。ひとつ疑問があります。145頁の「しかし〜」の件、本書ではふたつとも紛失球としておりますが、裁定集27・11状況3にはインバウンズの球を暫定球とみなす、とあります。さてこれはどう違うのでしょうか。」  投稿者 杉村哲也

(2)「145頁の「しかし〜」の件、本書ではふたつとも紛失球としております」という点について、僕が『ゴルフ語源辞典』に書いた詳細な記述・・・
「しかし、プレーヤー自身が「暫定球の通告」をしただけでは、まだ問題がある。また同じようにOBのほうにボールが飛んでいって、OBではないボールが1個見つかったとする。しかし、プレーヤーは、暫定球を打つ前にこういうインフォメーションをしていない。
「最初のボールの識別マークはこうでしたが、暫定球の識別マークはこうです」
 そう通告しないで、「見つかったボールは最初のボールです」と主張しても、それは通らず、「両方ともロストボール」とされる。ふたつ見つかった場合でも、同じことがいえる」

(3)この裁定集に関する知的バックグラウンド
 杉村さんが問題提議されている「裁定集」とは、『ゴルフ規則裁定集 R&A、USGA合同裁定』(日本ゴルフ協会発行)のことで、杉村さんが「27・11状況3」というのは、僕の持っている1998/99年版では、「事例5」になっており、このように書かれています。
「事例5:両球ともインバウンズで見つかり、
      両球ともプレー可能な場合
      1つはプレー可能であるが、他はプレー不可能な場合
      両球ともプレー不可能の場合
 裁定: 両球とも紛失球とするとの意見もあるが、両球とも見つかっており、ただプレーヤーがどちらの球が初め     の球で、どちらの球が暫定球かが判らないという状況のときに、プレーヤーにティへ戻って5打目をプレ     ーさせることは公正とは思われない。従って、プレーヤーはどちらかの球を選んでそれを暫定球として扱     う一方、もう1つの球は放棄しなければならない」

(4)以上のように裁定が分かれた場合の最善の方法
 僕の場合、『ゴルフ規則裁定集 R&A、USGA合同裁定』の元になっている「R&A発行」の『ゴルフルールに関する裁定集』(英文)に戻って調べるようにしています。というのは、日本ゴルフ協会の翻訳が絶対正しいものではないし、『ゴルフ語源辞典』でもところどころに書いたように「日本ゴルフ協会の翻訳は、語源的にさかのぼっていないことが多いから、誤解を生じる可能性がある」ということなのです。
 たとえば、「プレーヤーにティへ戻って5打目をプレーさせることは公正とは思われない」というところ・・・
これは、以下の英文の訳です。
「It would be inequitable to require the player to 〜」
このinequitable(インエクウィタブル)というのは、第4条ー1のequit(エクウィット=公正の理念)の「否定形の形容詞」であり、単に「公正とは思われない」と訳すより、「公正の理念に基かないのではないだろうか」と、婉曲的に訳したほうが正解なのです。

(5)その理由
 というのは、この「裁定集27・11」の前文にはこう書いてあるからです。
「プレーヤーがティから暫定球をプレーしたところ、初めの球と同じような場所に球が飛んだ。ところが2つの球とも同一のマークで、プレーヤーはどちらが初めの球か確認できなかった。以下はそのような事態が発生したいくつかの事例について公正の理念に従った(規則第1条第4項)裁定を示すものである」

(6)誤解を招きやすい翻訳の箇所
 以上で、この裁定は「equit(エクウィット=公正の理念)」に従うものであり、あくまでも「ルールの拡大解釈はできない」ということがご理解できたと思いますが、日本ゴルフ協会は、ここでも「誤解を招きやすい翻訳」をしています。文章中の「同じような場所に球が飛んだ」という箇所の英文は、
「plays it(=暫定球)into the same area」
これを「同じような場所に球が飛んだ」と訳したため、杉村さんのようなかなりのルール通に対し、かえってルール通であるが故に、「無用な誤解」を与えたのではないでしょうか。
 これは、「(暫定球を打つ権利を持つプレーヤーが)同じ場所にit(=暫定球)を打ち込んでしまった」と訳す方が状況としては正しいのです。

(7)「同じような場所に球が飛んだ」と「同じ場所に球を打ち込んだ」とでは、大違い!
 この「裁定集27・11」は前文に書いてあるように「ティ」からのプレーに限定していますが、初めの球と暫定球がティーインググラウンドから同じような方向に飛んで行った。しかし、フェアウェイのいい所に1球、森の奥の打ちにくいインバウンズに1球あったと仮定します。そういう場合、杉村さんが解釈した「裁定集27・11」は、絶対有利な前者をプレーヤーが選択し、絶対不利な後者を放棄しても、問題なしとされるのですが、「同じような場所に飛んだ」というのは、そう見えただけであり、実際にはどちらかが木にぶつかり、別々の場所に離れてしまった。そういうことは実際には多々あることです。そういう時、この「裁定集27・11」を適用するのは、「公正の原理」に基かないと考えた方がいい。なぜなら、「両球は別々の場所に存在し、同じ場所にない」からです。

(8)英文の「同じ場所に球を打ち込んだ」というのは、「合理的な立証」に基く!
 R&AやUSGAがなぜ「ティーショット」に限定したかというと、ティーインググラウンドは、常に同伴競技者やそのキャディたちが一緒に見ていて、「合理的な立証」が成立し得る場所であるからです。これは、第25条や第26条に出て来る用語で、英語で「Reasonable Evidence」といい、日本ゴルフ協会の訳では「合理的な立証」となっていますが、「道理にかなった証言」というような意味合いで、「同じ場所に球を打ち込んだ」というのは、ティーインググラウンドから見て「確かに同じ場所に打ち込み、2球とも同じ場所にあるはずである」という立証が成り立っている語句なのです。それに対し、日本ゴルフ協会が訳した「同じような場所に球が飛んだ」というのは、「木に当ってどちらかにはねたような場合、それがきちんと目撃され、止まった場所が確実に目視されていなければ、合理的な立証にはならない」わけですから、これは誤訳であったことがはっきりして来ます。

(9)ここで再び『ゴルフ語源辞典』の145頁に戻ると・・・
 僕が書いたのは、
「まだ問題がある。また同じようにOBのほうにボールが飛んでいって、〜それは通らず、「両方ともロストボール」とされる。ふたつ見つかった場合でも、同じことがいえる」
  ティーインググラウンドに限定していない。
  OBのほうに飛んでいったとしている。
 つまり、「合理的な立証」は成立しない場合を想定して、「両方ともロストボール」と解釈したわけです。

(10)日本ゴルフ協会の『ゴルフ規則』(2010年)についての問題点
『ゴルフ語源辞典』は、「R&AルールズリミテッドとUSGAにより承認され、日本ゴルフ協会が訳した『ゴルフ規則』(2010年)をベースにしています。これには、「前年度と全く同一であるが、誤字、脱字の文言修正に加え、より明確にするための若干の修正を下記の通り行なった」と記されています。しかし、「語句の語源的意味の追求」はまだまだなのが実状です。まして、『ゴルフ規則裁定集 R&A、USGA合同裁定』などは、そういうチェックが全く手がつけられていないのです。ですから、杉村さんのご質問は、日本ゴルフ協会の『ゴルフ規則』や『ゴルフ規則裁定集』をもう一度きちんと見直す必要があるのではないかという意味で、非常に意義深いものだったのです。僕の方から、杉村さんに感謝の意を表したいと存じます・・・

 
author:ぷるの飼い主, category:G_Golf(ゴルフの語源事典), 09:55
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