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映画『英国王のスピーチ』、今のエリザベス女王の父ジョージ6世が「吃音(キツオン・どもり)」を克服する物語。
 ひさしぶりに、映画に誘われ、『英国王のスピーチ』を見に行った。アカデミー賞作品賞にも輝いた作品だし、娘も絶賛していたから、友だち夫婦と鑑賞した。非常に感動したので、ブログを更新した・・・

 英語のタイトルは、『The King’s speech』。

 定冠詞のTheがついているから、特定の「国王」を表し、この映画の場合は、ジョージ6世が主人公。

 イギリスの歴史とか王様の名前は苦手という人は、こう覚えればいい!

「8−6=2」

 これは、

「兄のエドワード8世引く、弟のジョージ6世は、今のエリザベス2世」という意味。

 兄のエドワードは、1936年、父ジョージ5世が亡くなったのでいったん即位してエドワード8世となるが、

 離婚歴2回のシンプソン夫人というアメリカ人と結婚するため、王位を捨てる。

 そこで、弟のヨーク公アルバート(愛称バーティ)が後を継いで、ジョージ6世となる。その人にエリザベスとマーガレットという姉妹があり、長女のエリザベスが現在のイギリス女王であり、最近結婚して話題となったウィリアム皇子の祖母になる・・・

 時に、ナチスが台頭したドイツとの緊張関係が強まる1936年のことで、国民・イギリス帝国・全世界に向けて、国王としての力強いスピーチが求められた。父ジュージ5世が第一次世界大戦を、その次男のジョージ6世が第二次世界大戦を戦ったということだ。

 バーティはAlbert(アルバート)の語尾の愛称化で、5歳の時ぐらいから「吃音障害」になったという。

 それを「医師の資格のないオーストラリア人言語聴覚士ローグ」と一緒に克服して行く・・・

 英語では、「吃音」をstammer(スタマー=どもる)、stammerer(スタマラー=吃音者)というが、研究社の『NEW COLLWGE 英語辞典』は、stammerは「興奮・当惑・恐怖などのためにどもる」、stutter(スタッター)は「習慣的にどもる」と区別している。

 なお、エドワード8世は皇太子時代に来日し、皇太子で摂政宮であった昭和天皇と、今の駒沢公園にあった「東京ゴルフ倶楽部駒沢コース」でベストボールの親善ゴルフを楽しんでいる。時に、1922年(大正11年)のこと。

 それについては、昨年出版した拙著『知的シングルになるためのゴルフ語源辞典』に少し書いている。ゴルフの歴史を知りたいと思う人は、どうしても英国史・英国王室史を知る必要があるといえる・・・

author:ぷるの飼い主, category:M_Movie/Music(映画・音楽の語源事典), 11:01
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アカデミー賞6部門の「THE HURT LOCKER (ザ・ハート・ロッカー)」の lock (ロック)は、ラグビーのscrum lock (スクラム・ロック)の lock (ロック)と同じ!
 昨日の続き・・・
 うちのプルちゃんのたくさんいるボーイフレンドの一匹に、ロックという5歳ぐらいの元気なオス犬がいる。 ご主人から紹介された時、こう言われた・・・
「rock-climbing (ロック・クライミング=岩場登り)の rock (ロック=岩)ではなく、ラグビーのscrum lock (スクラム・ロック)の lock (ロック=しっかり組み合うこと)です」
 実は、この lock (ロック)の動詞に人称を意味する er (アー)をつけたのが、今年のアカデミー賞で6部門を獲得した「THE HURT LOCKER (ザ・ハート・ロッカー)」の locker (ロッカー)なのだ。
 意味は、昨日述べたように、
「危険な爆弾に組み付くようにして処理してしまう人」
 この映画は、通常、「Hurt Locker (ハート・ロッカー)」と表記されているが、正しいタイトルは、「THE HURT LOCKER (ザ・ハート・ロッカー)」。
 前者のような表記だと、「一般的な爆発物処理班員」という意味になるが、映画のタイトルは、主人公の特異な行動に焦点を合わせて、
「その無鉄砲なやり方で爆弾を片付けてしまう人」ということになる。
 3月9日付けの朝日新聞などはこう書いている・・・
「「棺おけ」を意味する米兵の俗語を題名にした」
 確かに「研究社」の分厚い辞書を引くと、locker (ロッカー)には、こういう意味がある・・・
「急速冷凍食物貯蔵室」
 そこから、
「多数の遺体が腐敗しないように冷却された遺体安置室=棺おけルーム」という俗語が出たようだ。
 映画は、それを暗示しているのかもしれない。
 そうなると、 「HURT (ハート=傷ついた・傷ついている)」という動詞の過去分詞の意味は、「破損した・たな晒しの」ということになる。
 微妙な言い回しや掛詞を解明するには、きちんと映画を観る必要があると思った・・・
author:ぷるの飼い主, category:M_Movie/Music(映画・音楽の語源事典), 13:07
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今年のアカデミー賞6部門、 「 THE HURT LOCKER (ザ・ハート・ロッカー)」が獲得! その本当の意味は?
 今年のアカデミー賞は、制作費300億円・興行収入2300億円の「 AVATAR (アバター)」 と、制作費15億・興行収入数十億の 「 THE HURT LOCKER (ザ・ハート・ロッカー)」の対決だった・・・
 前者の監督はジェームズ・カメロン。後者の監督はその元妻のキャスリン・ビグローで、それぞれ9部門でのノミネーションを獲得していたが、後者が、女性初の監督賞・作品賞・脚本賞・編集賞・録音賞・音響編集賞の6部門でオスカーにかがやき、圧勝した。その評価については、新聞・テレビ・インターネット上で語られているので割愛し、今日は、「 THE HURT LOCKER (ザ・ハート・ロッカー)」の本当の意味について書いてみようと思う。
「 AVATAR (アバター)」 については、辞書を引いてみると、こう出て来て、問題はない!
「インドのサンスクリット語に由来し、『インド神話』の権化・化身」

 ところが、「 THE HURT LOCKER (ザ・ハート・ロッカー)」の意味がよくわからない。そこで、「産経ニュース・ニュース:エンタメ」にアクセスするとこう載っていた・・・
「ハート・ロッカーとは文字どおりには「傷ついたロッカー」という意味だが、俗語では「激しい痛みの場所とかその期間」あるいは「棺おけ」という意味だという」
 3月9日付け朝日朝刊の「文化面」には・・・
「「棺おけ」を意味する米兵の俗語を題名にした」
 
 しかし、イラク戦争での戦死には色んなかたちがあるから、「爆発物処理班の物語」であるこの映画に、一般的な「棺おけ」という意味のタイトルをつけるのでは、少し焦点がぼけるのではないか。また、「棺おけ」に HURT (ハート=傷ついた)という形容動詞がつけられるのも変だと思い、調べてみた。『米英俗語辞典』(朝日出版社)や『アメリカ口語辞典』(同)を引いてみたが、載っていない。またまた、研究社の分厚い辞書を引いてみると・・・
「 lock (ロック・動詞)、組み合わせて動かなくする・抱き締める・組み付く」

 この映画の主人公は、こんな行動を取る人らしい。朝日新聞の同文化面「ハート・ロッカー」(文・沢木耕太郎氏)にはこう紹介されている・・・
「さっさと防護服を着て近づき勝手に処理してしまう。〜ひとつ間違えば、飛び散った破片を全身に浴びかねないというように、まるで恐怖心がないかのような振る舞いなのだ」

 すなわち、
 LOCKER (ロッカー)は、「危険な爆弾に組み付くようにして処理してしまう人」
「 THE HURt LOCKER (ザ・ハート・ロッカー)」のタイトルは、「結末は、その人が傷ついてしまうということ、あるいは、棺おけに入るようなことを暗示している」ということになる。
author:ぷるの飼い主, category:M_Movie/Music(映画・音楽の語源事典), 11:43
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昨年のアカデミー賞 Slumdog$Millionair (スラムドッグ・ミリオネア)を見ていて発見した Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズ)の語源!
 今日、今、WOWWOW (ワウワウ)で、「アカデミー賞」の授賞式をやっている。それも見たいのだが、昨日、その前夜として「昨年のアカデミー賞 Slumdog$Millionair (スラムドッグ・ミリオネア)」をやっていて、そこで、一昨日書いたSherlock Holmes (シャーロック・ホームズ)の語源について、新しい発見をしたので、そのことを書き記しておこう・・・
 主人公の電話局のオペレーターの助手は、テレビ局が主催する「Quiz$Millionair (クイズ・ミリオネア=クイズ百万長者)」の回答者として、驚異的に勝ち進んでいる。彼はクイズに出てくる質問の正答は知らないのだが、Slumdog (スラムドッグ=スラム街の野良犬)を小さい時からやっていて、その経験を思い出しつつ、4択のうちの正しい解答を得るのであるが・・・
 オペレーターの修行をしている時、スコットランドの老婦人とつながる。そこで、そのおばあさんが、
スコットランドの「湖(みずうみ)」のことを loch (ロッホ)と言っている場面が出て来る。僕は、その時、
Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズ)の lock (ロック)もこのloch (ロッホ)から来ているのかもしれないと直感した!
 このloch (ロッホ)は、「研究社」の分厚い辞典で引くと、loch そのままであるが、発音は(ロック)と出て来る。すなわち、スコットランド人が使っていたケルト語の一方言ゲール語では、(ロッホ)と言っていたのだが、イングランドで使われて英語に取り入れられた時、スペルは同じまま(ロック)と発音するようになったのである。
 スコットランドの首都エジンバラ大学の医学部を卒業したコナン・ドイルはそれを知って、自分の「探偵小説」の主人公の名前とした。その時、スペルを loch から lock と変更したのではないだろうか。
この方が、ロンドンでは発音しやすいし、「カギをかけて大切なものを守る」という意味にもつながる。
 こんな推測をしているうちに、Holmes (ホームズ)も分厚い辞書で引き直すことにした。すると、一昨日に紹介した「川中(島)」の他に、「湖の小島」とか「川辺の低地」という意味があった。
 また、Sherwood (シャーウッド=王室所有の森・ロビン・フッドが活躍した森)という言葉があって、これを「王室所有の湖」に変えるとすると、Sherlock (シャーロック)となる。
 それからすると、Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズ)の本当の意味は・・・
「小島 王湖 (こじまおうこ)」ということになるだろう・・・
author:ぷるの飼い主, category:M_Movie/Music(映画・音楽の語源事典), 11:41
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シャーロック・ホームズの映画が3月12日公開! そこで、Sherlock Holmes の語源!

 シャーロック・ホームズの映画が3月12日に公開される。3月5日の朝日夕刊テレビ欄に広告、2面のbe (ビー)「映画プレミアシート」に映画評論が掲載されていた・・・
 広告によると・・・
「最強の頭脳。最強のコンビ。最強の事件」
 映画評論によると・・・
「天才的名探偵が走る・暴れる・殴る。
なんて大胆なシャーロック・ホームズ像なんだろう。冒頭から走る、暴れる、人を殴る。〜テレビシリーズでは、原作の記述に忠実にする意図から、先述のスタイル(鹿撃ち帽にインバネスコートにパイプ)を採用しなかった。それでも長身で神経質な英国紳士というイメージに変わりはないだろう。しかし今回のホームズはそれを覆す。原作にあった武術の達人という側面を前面に打ち出した、言わばアクションスターのホームズ」

 今年、コナン・ドイル原作の「シャーロック・ホームズ」が映画になったり、DVDになったりしているが、それは、コナン・ドイルが1859年に生まれていて、今年が「生誕150周年」。1930年に亡くなっているため、「逝去80年」に当るからである。

 すでに著作権が切れているから、どんなシャーロック・ホームズを描くのも「映画会社」の自由なのであり、シャーロック・ホームズ像を新しく作り変えるのも勝手なのであるが、変らないことが2つある。そのひとつは・・・
「Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズ)という名前!」
 日本人のほとんどはこの語源がわからないから、勝手に自由に今日的に創作できると思い勝ちであるが、語源がある以上、その名前をつけた原作者コナン・ドイルの意図というものがまだ脈々と流れていると考えるべきであろう。
「Sherlock (シャーロック)は、shire (シャイア=イギリスの州=古い呼称で、正式にはcounty)+lock (ロック=館や城門の鍵)であるから、日本で言うなら、「大和国衛門(やまとのくにのえもん)」という感じのする古臭い名前なのだ・・・
「Holmes (ホームズ)は、holm (ホーム)の複数で、「川中島」あるいは、「常磐樫(ときわがし)」」
 合わせて、
「Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズ)の語源を日本名に直すと、
「川中国守(かわなか・くにもり)」
「樫森衛門(かしわもり・えもん)」という感じになる・・・

 では、もうひとつの変らないこととは・・・
 映画評論家の森直人さんはこう書いている・・・
「産業革命のただ中にあった19世紀末ロンドン」
 実は、イギリスの産業革命はその100年前の18世紀末に始まっており、この19世紀末というのは、イギリスの産業革命は終焉し、ヨーロッパやアメリカは、1873年から始まり1896年に終る Great Depression (グレート・ディプレッション=大不況)の真只中にあった。だから「世紀末」という暗い言葉がはやったのである。ちなみに、1929年に始まる Great Depression (グレート・ディプレッション)は、日本では「大恐慌」と呼ばれて区別されている。
 すなわち、この「世紀末の大不況」の最中、色んな事件が起こったため、シャーロック・ホームズという名探偵がコナン・ドイルによって創り出されたということなのだ。
 もし3月12日に封切りされる映画を観る人がいるなら、こういう観点を忘れず、「現代の世相は、20世紀の末から続く経済大不況という長期景気変動の大波長の中にある」という視点で見ることをお奨めしたい・・・ 

author:ぷるの飼い主, category:M_Movie/Music(映画・音楽の語源事典), 11:18
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