RSS | ATOM | SEARCH
「カタカナ改革論」に対する反論! 中高年が英語に強くなるのは、「語源力」が最上の武器!
 今まで、「カタカナ改革論」が非常に聞こえはいいが、中途半端な変更にしかならないということを書いてきたが、では、どうやったら、日本人は英語に強くなるのだろうか? (1)これから英語を勉強するという学童や勉強中の学生は、あくまで「正統な英語教育法」を学ぶべきだと思う。そのためにも、英語の教師は、日本の英語教育ではまだ普及していない「Phonetics(フォネティックス)=音声学・発声学」を、徹底して勉強し直す必要があるだろう。この言葉の語源は、phone(フォウン)。 これは、ギリシャ語のホーネーに由来し、「人間の発する言語音」という意味。  欧米では、正しい発音を教育する方法として、〇医者さんの使う「喉頭グラス(口内視鏡)」や、■oiceーindicator(ヴォイス・インディケーター)という特殊な用具を口の中に入れて、幼児や学童が発音する時の「口の構造」、「舌の位置や状態」を矯正している。日本の英語教育では、音を正しく出すためには、口の閉じ方・開け方、唇の使い方などを目視するが、欧米では、口の内部から正しい発音にしようとする試みが発達している。直ぐにそういう教育方法を導入せよとは言わないが、英語の教師ぐらいは経験したほうがいいと思う。  日本人はこういう特訓を嫌う傾向にあるから、たとえ「帰国子女」といっても、そういう矯正を受けないで英語を覚えている。しかし、本当に正しい英語の発声法を習得している人は、一握りもいないかもしれない・・・ (2)大学や高校を卒業して、ビジネスとして英語を使っている人や海外生活を送らざるを得ない人、海外が好きで英語をちゃんとやりたい人は、「Phonetics(フォネティックス)=音声学・発声学」のテキストを読みながら、ビデオやインターネットの動画画面を見て、覚えるといい。 「カタカナ改革論」の原聡(はらさとし)さんは、「聞き話す英語」を「カタカナに記号をつけて習得せよ」というが、そんなことは絶対できない。せいぜい、「カタカナを読む英語」で終ってしまうのがオチ。たとえ最初は発音がぎこちなくとも、テキストに書いてある通りに発音し、画面で修正してゆく。つまり、「発音する英語」から「聞き話す英語」の力を身につけてゆくという方法をしっかりと身につけることが大切だと思う。 (3)hearing(ヒアリング)の弱い中高年の人が英語を学ぶ一番いい方法とは何だろう? 英語で話すテーマを持つこと。僕の場合、「ゴルフ」という趣味なら、外国人と話せる。国境を越えて、どんな人でも、「趣味の世界」なら話すことが可能だし、聞こうとしてくれる。知っている共通の単語があるからだ。 それにプラスして、「趣味の語源」を調べること。僕の『ゴルフ語源辞典』もこうして生まれた。日本人は、「英語の会話力」が弱いが故に、「英語の語源力」をお奨めしたい。最上の武器となるだろう・・・
author:ぷるの飼い主, category:L_Literature(文学の用語解説事典), 12:27
comments(1), -, pookmark
「カタカナ改革案」に対する反論! 英語の「 r (アール)」と「 l (エル)」の発音の違い・・・
 元駐ポルトガル大使の原聡(はらさとし)さんはいう・・・ 「right(ライト)とlight(ライト)の発音は異なる」  だから、「カタカナ改革案」が必要であり、 「l(エル)は現行通り(ライト<light>)とし、「r」は「ラの上にーをつける新文字」にすべきという。  しかし、基本的認識として、 各英和辞典とも、「r」のほうが「l」より文字数が多いのであり、それを「新文字」にするのはおかしい。 日本人にとっての「ラ行」の発音は、英語の「r」に近いのであり、それを「新文字」にするのはおかしい。  そして重要なことは、 「r」と「l」の英語の発音が違いことは、かなりの日本人が知っていることで、「新文字」は必要ない。  本当に大切なことは、 ほとんどの日本人は、「r」と「l」をどう区別して発音するか知らないのであり、それを教える必要がある。  ということで、「r」と「l」をどう区別して発音するのか。「r」は、English Phonetics(イングリッシュ・フォネティックス=英語音声学)によるとこういう発音である。 ・English「r」(イングリッシュ・アール)=裏側の歯茎の後部に舌の先をつけ、歯切れよく発音する。 「Fricative(フリカティヴ)・Post−alveolar(ポスト・アルヴィーラー)の子音」と呼ばれる。訳すと、「摩擦音・後部歯茎音」・・・  それに対し、「l(エル)」の発音は、 ・「alveolar(アルヴィーラー=歯茎音)で、「舌の先は歯茎についているが、 ・「Lateral Consonant(ラテラル・コンソナント=側音)」と呼ばれ、 「口の中心にある舌に、口の奥から空気を通すことを邪魔する役割を果たさせ、空気を舌の横側を唇のほうに通させる。だから、「l(エル)」と発音した場合、「発音は舌が歯茎についた「ル」の状態で終る」。  日本人は、この「(ラテラル・コンソナント=側音)」が大の苦手で、つい「r」の発音をするのだ!
author:ぷるの飼い主, category:L_Literature(文学の用語解説事典), 16:43
comments(0), -, pookmark
「カタカナ改革案」への反論! 「日本語は音声学的に不完全な言語」の第2弾!
 昨日のブログで、「サ行はバラバラな発音の5音」と書いたが、「サ行」以上にバラバラなのが、「タ行」。 「タ・チ・ツ・テ・ト」を英語表記に置き換えると、こうなる・・・ 「タ(ta)、チ(chi)、ツ(tsu)、テ(te)、ト(to)」 だから、日本人は、ticket(ティケット)の発音が苦手で、普通、「チケット」と発音し、表記する。 この「タ行」については、「カタカナ改革案」の原聡(はらさとし)さんは、何の言及もしていない。  原さんは、「s」と「th」、「r」と「l」、「f」と「h」「t」と「to」、「d」と「do」の日本語と英語の発音や表記を列挙している。しかし、日本語と英語は、ほとんどの語の発音と表記が違うのであり、これらは、違いの代表的なものなのである。  たとえば、「a(ア)」という母音発音については、前に述べたが、「i(イ)」、「u(ウ)」、「e(エ)」「o(オ)」、全部違うのである。また、子音でも、「b」と「v」、「ge」と「ze」など、枚挙にいとまがないくらいなのだ。  どう違うかというと、「語を発音する口の構造」、「舌の位置」、「唇の位置」、「口の部位を破裂させたり、摩擦させたりする方法」が全く違うのである・・・ (続く)
author:ぷるの飼い主, category:L_Literature(文学の用語解説事典), 17:39
comments(0), -, pookmark
「カタカナ改革案」への反論の続き! 日本語は、「音声学的に不完全な言語」・・・
 昨日の朝日朝刊「私の視点」に投稿された「カタカナ改革案」に対する反論の続き・・・ 投稿者の元駐ポルトガル大使の原聡(はらさとしさん)は、続けてこう書いている。 「今日、日本人の多くが英語の習得に熱心である。だが、一般に習う英語は「読む英語」で「聞き話す英語」ではない。カタカナで表記された英語から受ける影響は多大であろう。英語の発音は日本語より複雑で、現在のカタカナで表記するのは不可能であろう」  以上のような問題意識から、「カタカナを改革し、英語の発音に近いものにする」という目的を提議している。  しかし、日本語は本質的に、「Phonetics(フォネティックス=音声学)的に不完全な言語」であり、 「部分的に改革できるものでもなく、全面的に革新することもできないものなのだ!」。  原さんは、その点、楽観的である。一言で楽観論を否定すると、日本語の「ア」という母音の発声は基本的にひとつしかないが、英語の「ア」の発声の場合には、「cat(キャット=猫)」、「cut(カット=切る)」、「car(カー=車)」、「curtain(カートゥン=カーテン)」と少なくとも4つに区別される。これらの音声学的な区別をカタカナに記号を入れることで表記しようとしても、「読むだけでも複雑なカタカナ」を生む。  また、原さんも指摘しているが、simple(シンプル)の「シ」は英語の「s」の発音と違う。  しかしこれは、「単純な発音の違い」と捉えるのではなく、日本語の「サ行5音」が音声学的にバラバラの発音を5つ並べたと解釈しなければならないということなのである。英語的に「サ行」を置き換えると・・・ 「サ=sa(サ)」、「シ=shi(シ)」、「ス=su(ス)」、「セ=se(セ)」、「ソ=so(ソ)」  日本人は伝統的に、「シ=si(スィ)」という発音が苦手で、「shi(シ)」として来た。日本語は一語一語が「母音((あ・い・う・え・お)」、もしくは「子音+母音」という構成でできており、「子音+子音」という発音がないことと深い関係がある。たとえば、英語のscript(スクリプト=台本)は、「5つの子音+1つの母音」で発音されるが、日本語で発音すると「su(ス)ku(ク)ri(リ)pu(プ)to(ト)」・・・ 以上のように、英語と日本語の音声学は基本的に違うのであって、「カタカナを一部改革しても、日本語」なのだ!
author:ぷるの飼い主, category:L_Literature(文学の用語解説事典), 14:59
comments(0), -, pookmark
反論! 「朝日朝刊」の「私の視点」、「カタカナ改革案」に対し・・・
 今日、9月17日「朝日朝刊」の21面の「私の視点」というコーナーに、「カタカナ改革案」という記事が載った。元ポルトガル大使の原聡(はらさとし)さんという人からの投稿である。冒頭・・・ 「カタカナの主な役割は外来語の表記にある。例えば英語のヘプバーン(Hepburn)は、実際の英語発音では「ヘッバン」と聞こえるが、明治時代に米国人宣教師のHepburn氏は自らを「ヘボン」と名乗り、当時の日本人もそのように聞いた。メリケン波止場やメリケン粉もアメリカン(American)が語源。明治の人々の耳は研ぎ澄まされていた」  この投稿記事は、「語源」の紹介に主旨があるのではなく、「カタカナ改革案」の提唱にある。  今日から続けて書くブログは、「語源」の解説を行なうのではなく、「カタカナ改革案」の反論である。  色々と面白い示唆に富む投稿であるが、まず、冒頭の記事から、問題含みだと思う。  ジェームズ・カーティス・ヘプバーン(Hepburn)は、1859年に横浜に来日する前、1841〜5年、香港・マカオに滞在しており、自分の「ヘプバーン」という名前が、東洋人には発音しにくい名前であることを事前に知っていたと思われる。  それは、「p「と「b」、「くっついた上唇と下唇が離れて破裂したとき音を発する子音」が重なるからである。  そこで、ヘプバーンは、自分の先祖が出たHebron(ヘブロン)、もしくはHebburn(ヘバン)という町を思い起こし、日本人に対し、「自分はヘボンといいます。コレハナンデスカ? 教えて下さい」と聞きまわって、日本語の習得に励んだ。だから、「明治の人々の耳は研ぎ澄まされていた」とするのは、大いなる誤解であって、「明治の人々は、ヘプバーンがヘボンと自己紹介するのを聞いて、彼をヘボンと呼んだ」とするのが正しい。  ついで、「メリケン波止場やメリケン粉もアメリカン(American)が語源」とするところ・・・  これも、「アメリカン」の「ア」が「アイマイ母音」で聞き取りにくく、アクセントのある「me(メ)のe」に近いところから発音するようになった結果であり、「明治の人々の耳は研ぎ澄まされていなかった」のである。  ちなみに、中国語でアメリカのことを「美国」という。発音は、「ビコク」ではなく、「メイグオ」に近い。ということは、当時の中国人もまた、「アイマイ母音のア」を抜いて、「me(メ)」から発音したのである。さらに言及すると、1853年のペリー来航の前から、日本人は長崎に来航する清国の商人たちからアメリカのことを知り、彼らの持ち込む書物で読んでいた。中国人の「メイグオ」という発音を聞いていた日本人が、「メリケン」という言葉を生んだと考えることが出来る。  すなわち、日本人は、伝統的に、「耳で聞き、口で話す英語」ではなく、「読む英語」でやって来たということになるだろう。 (続く) 
author:ぷるの飼い主, category:L_Literature(文学の用語解説事典), 14:35
comments(0), -, pookmark